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柏崎市教育センター研修「防災」

September 30, 2016

今日は柏崎市教育センターで防災をテーマにした講座に参加させていただきました。元石巻市立の中学校教諭から仙台市教育委員会指導主事を経て、現在は文科省の生徒指導調査官をされている長田徹先生からお話をお聞きしました。長田先生は東北大震災の時に仙台市教育委員会にいて、仙台市内の各小中学校の状況をその目で見つめ、実際に災害を体験した子どもたち、先生方、地域の方々から聞き取りを行い、その聞き取った内容や情報を整理して、他の地区の防災に少しでも役立てられるように講演を行ったりもしています。先日の藻谷先生の講演もそうだったのですが、「事実」のもつ重さ、そこには個人的な主義主張のないただの数値だったり、体験した人のそのままの声なのですが、圧倒的な迫力やその数値や声に秘められた真の魂とでもいえる「真実」に心が打たれます。

 

  今日は「防災」が大きなテーマでした。長田先生の内容は「子どもの学力向上のために必要なこと」「新学習指導要領のこと」に始まり、防災として「社会総がかりでの人づくり」として、「東北大震災当日の子どもたちの様子」「東北大震災での避難所のこと」「避難所で過ごす小中学生の様子」などを通しての防災の話でした。長田先生の心のこもった迫力ある巧みな話し方もそうなのですが、何といってもその内容に、恥ずかしながら涙が出てしまいました。先生の話から、実際に目の前で起こっている悲惨な状況を子どもたちはどう受け止めていたのかが想像でき、目頭が熱くなりました。そして、その子どもたちは5年経った今はどんな生活をし、これからはどんな人生を歩むのかを考えると、そこに関わる教師をはじめとする大人たちの在り方を考えさせられました。先生方のための講演ではなく、広く、一般の大人へも聞いてもらいたい内容でした。以下、印象に残っていることです。

○学力が高い子どもたちは「内発的動機づけが高く、外発的動機づけが低い環境」にいる場合が多い。しかし、こういう環境は割合的には少数。次に学力が高い子どもは「内発的動機づけが高く、外発的動機づけも高い環境」。もっとも学力が低かったのは「内発的動機づけが低く、外発的動機づけが高い環境」。つまり、本人にはやる気がないけど、何か買ってもらえるなど条件があるから勉強をしている、という環境の子どもが、学力が低いということ。

○テストに役立つ勉強だけしたい、と考えている子どもの学力は極端に低い。一見回り道のようなことでも、いろいろなことを学んでいる子どもの学力は高い。

○自ら学ぶことの楽しさが身に付いていないと学力は定着しない。

○子どもも自分の身は自分で守る、という強い意思と実践力を身に付ける教育をしていく必要がある。

○東北大震災が発生した3月11日は、仙台市内の中学校は午前中に卒業式をやっていた。小学校は1週間後の卒業式の練習を終え、地震の時は帰りの会をしている時間帯だった。

○避難場所になっていた仙台市内の中学校の体育館は、紅白幕や卒業メッセージが貼られたままで、避難者を受け入れたり、遺体の安置場になっていた。

○震災当日、何人もの中学生は目の前で多くの人が絶命する様子を見ているが、その中でも人命救助を行っていた。

○避難所でまず必要になるものはトイレ。避難所ではまず中学生が仮設トイレの設置に動いた。

○市の職員が来て避難所運営が始まるのは3日後くらいからだった。その前に避難所で町内の自主防災組織による自主運営が始まるのだが、その第一歩が中学生による運営だった。トイレの清掃当番表を作ったりしていた。

○避難所運営の格差は日頃のPTA活動への関わり方の格差と同じだった。日頃からPTA活動に一生懸命な家庭や地域の方々がいる避難所は何の問題もなく、あまり協力的でなかった地域は避難所の運営に様々な課題が出た。学校、家庭、地域の連携がうまく取れていた地域の避難所運営はうまくいっていた。

○学校が再開されたのち、小学生のランドセルに「復興より福興」と、地域の方々への感謝のメッセージが書いてあるものを背負っている小学生が多くいた。地域の方は、自分たちが感謝されるものではなく、子どもたちのそういう姿に心を打たれ、感謝することの方がたくさんあると話していた。

○災害は現実をあぶりだす。

○次の学習指導要領では、「社会に開かれた教育課程」ということで、「子どもたちが自立して活躍する社会」を目指した教育活動を進めることになる。

○子どもたちに一生懸命生きている大人を出会わせることによって子どもは変わる。それを意図的に意識的に、小学校のうちから行っていく必要がある。学力からしても、毎日家の人と学級担任としか話さない子どもより、社会体育のコーチや交通安全の旗を持っている地域の方などと会話している子どもの方が学力が高い傾向にある。

○小学校では地域で働く人たちに話を聞いたり、中学校では職場体験をしたりして、地域で一生懸命働いている大人に触れ合う機会を設定する必要がある。

○勉強して、こんな時にこそ役に立つ人になりたい、と思える子どもを育てていく。そのためにはキャリア教育を充実させる必要がある。

○日本では毎年200人くらいの子どもたちが自死を選んでいる。これは世界的にも最悪の数値。

防災の講演と聞くと、対処の仕方や心構え、いざという時のスキルなどの内容かと思ったのですが、そうではなく、防災に対するいわゆる「内発的動機づけ」を促進する内容でした。先日「防災士」の資格を取るための講座に出席しました。それと同じような内容かと想像していたのですが、全く違っていました。そこには「予想を裏切り期待に応える」ものがあったのです。気持ちが前向きになる講演でした。長田先生、ありがとうございました。

 

 

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