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ファシリテーション研修

今日は朝から晩まで、柏崎市議会議員全員で「ファシリテーション研修」を行いました。ファシリテーションとは、「会議などの集団活動を円滑に進め、成果があげられるように、『段取り』『進行』『支援』をすることを目的に行われる」ものです。このファシリテーションを担う人を「ファシリテーター」と呼びます。簡単にいうと、ファシリテーションは会議、会議の司会進行をする人がファシリテーターということになります。今までに会議をしたことがない社会人は少ないと思います。職場、町内会、学校のPTAなど様々な場面で会議、話し合いは行われ、そこに参加した経験はあると思います。しかし、すべてが満足いく会議ではなかったのではないでしょうか。「何のための会議かわからない」思いがしたり、「公平な議論ができない」状況だったり、「建設的な議論ができない」低調な会議だったりしたこともあるのではないかと思います。そういう時には「誰かに会議が円滑に進むように舵取りをしてほしい」と思ったのではないでしょうか。そのような役割をもつ人がファシリテーターなのです。議員としては自分が会議の進行をしたり、ファシリテーターになったりすることは多くはないかもしれませんが、その心構えは身に付けておく必要があると思います。

今日は株式会社インソースの髙谷麻夕さんを講師に招き、研修を積みました。7時間近い研修時間でしたは、分かりやすい説明、歯切れのいい話し方で参加者を盛り上げてくださいましたので、あっという間に時間が過ぎた感じがしました。

以下に学んだことのいくつかを記します。

○ファシリテーションにおける心構えとしては、会議を通じて実現したいことを明確に認識することが大事。ゴールを明確に認識しておくこと。

○会議に入る前の準備次第で、会議は建設的で有意義なものになるかどうかが大きく変わる。この準備とは、会議の場所は日程設定といった準備だけでなく、参加者の意識づけや心構えを事前に整えておくことも意味している。

○一般的な会議の進め方は「目的の共有」→「意見の発散」→「意見の収束」→「決定」の順であり、全体の進行時間、それぞれの時間配分が大切。

○会議を始めるにあたり、ルールを決めることが大切。参加者を緩やかに束ね、方向付けることができる。また、建設的な議論を阻むような発言を繰り返す参加者を押さえ込む意味でも、ルールにのっとって議論を進めることは効果的。

○ルールとしては「積極的参加」「笑顔で楽しく、ネガティブ禁止」「棚に上げる」などが効果的。話し合いでは「自分のことは棚に上げる」ことも大事。

○会議を行う部屋や机の配置が心理的に与える影響は想像以上に大きい。空調、気温の管理が適切であることも重要。

○会議において幅広く参加者から意見を募りたいとき、ファシリテーターに求められるのが「話を引き出すスキル」である。具体的には「傾聴」「介入」「観察」「質問」「話す」に分けられる。

○「傾聴」において最も大事なのは、話す相手の気持ちや立場を尊重し、ありのままの相手を受け入れようとする気持ち。自分の中にある先入観や固定観念を排し(=無私)、相手を無条件に受け入れ(=受容)、相手とともに考える(=共感)姿勢で話を聞くこと。また、ファシリテーションにおいては、あえてそこに「自分の意見」を差し挟まないことが肝心。議論の進行中には、中立的な立場から会議をコントロールする。

○3つのNG「評価する」「否定する」「話を遮る、横取りする」。5つのOK「笑顔」「大きなあいづち」「アイコンタクト」「反復、要約」「心情理解」を意識してやる。

○拡大質問(オープンクエスチョン)答えが決まっていない、答えが複数ある質問。6W4H(Who,When,Where,What,Whom,Why,How,How many,How much,How long)の視点で質問する。限定質問(クローズドクエスチョン)Yes、Noで答えられる、答えが特定される質問。この2つを場面において使い分けていく。

○専門用語、カタカナ用語、業界用語、略語は説明の中には使わない。

○簡潔に話すポイントとしては、1文を短くすること。適切な文字数は20~40文字。NGワードとして「形容詞」「程度、副詞」「ざっくり数量」で、例えば、すごく、非常に、大変、みんな言っている、ほとんど、などは使わない。

○記録をとるとき、ホワイトボードを使うとするならば、「縦に仕切る」「1文9~13文字」にする。

○合意形成場面におけるファシリテーターは、「論理性だけでは解決できない、参加者の心の面と向き合いながら会議の進行を執り行う」ことや、「自ら合意案を提示したり、調停役を買って出たりしてはいけない、参加者自らが主体的に合意を勝ち取るための支援を行うのが役割である」ことを心がけなければならない。

○意思決定の場面におけるファシリテーターは、「意思決定の方法を提示し、参加者にどのような形で最終決定を下すべきかを決める手助けをする」ことが役割である。

この研修を振り返って、日常の会議で大切なこととしては、「目的が明確な会議にする」「事前準備が重要で、参加者にも当事者意識をもって参加してもらうようにする」「リーダーとしては事前準備として様々な想定を考えておく」「リーダーとしては傾聴と受容の精神をもつ」「参加者として意見を求められたときに、短文で相手に分かりやすい内容を心がける」「ある程度根回しをして臨む」ことなどを感じました。ワークショップ型の研修会ということで、体験活動があったこともあり、別の機会にでも試してみたくなりました。研修会では、議員を5名くらいずつ5チームに分けてのワークショップでした。どこのチームも活発な活動ができていたと思いますが、私が所属したチームは私にとっては勉強になるとともに居心地がよく、積極的になれる雰囲気でした。大変有意義な研修会でした。議員の皆様、お疲れ様でした。髙谷先生、ありがとうございました。

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