同和教育研修会
今日は柏崎市教育センター研修講座「同和教育講演会」に参加させていただきました。講師に前上越市立柿崎中学校長の神谷啓二様を迎え、テーマを「見ようとしなければ、見えない差別」として講演を聴きました。新潟県の学校教育では同和教育は人権教育の中核としています。同和教育とは被差別部落解消のためのものです。被差別部落問題とは、生まれながらに差別を受けている人たちが存在するということで、あってはならない重大な人権侵害です。このように、いわれもないことで差別を受けている人たち、人権を侵害されている人たちをなくしていこうという教育を学校では進めています。以下は講演会で印象に残っていることの一部です。
○人権教育は誰のため、何のためにあるのかというと、「関係団体からの要請で差別されている者のためのみにあるのではなく、差別される可能性がある我々のため」「当事者意識をもち、被差別者によりそい、かかわっていくため」「解放令から100年以上経ったが、寝た子を正しく起こして学んでいくため」「見ようとしなければ、学ぼうとしなければ、差別は見えないから」。
○差別を「しない」「させない」「許さない」「見逃さない」。
○被差別部落の歴史を正しく理解し、子どもたちに指導していかなければならない。被差別部落の人たちは「決して罪人であったのではない!」。
○今でも部落問題はあって、結婚差別、就職差別など、まだまだ続いている。
○入社試験で、「出身地」「両親の仕事」などを聞き、被差別部落出身者であることを突き止め、それを理由に入社を拒んでいた企業も最近まであった。勝手に戸籍を取り寄せて、それを調べて企業に知らせる人たちもいた。見知らぬ人が勝手に戸籍を取り寄せないために、「本人戸籍通知制度」をつくった自治体もある(上越市や新発田市など)。
○平成5年を最後に被差別部落数やその人口などの調査は無くなったが、その時点で新潟県には153の被差別部落があった。
○上杉聰さんが書いた部落の歴史についての書籍は大変分かりやすいので一読の価値はある。
それほど表立ってはありませんが、柏崎市内でも同和問題はいまだに存在すると思います。同和問題だけでなく、「差別」になると学校でのいじめをはじめ、ハンセン病、女性、高齢者、障がい者、性的少数者(LGBT)など多くの面で差別をしたり、されたりしている現状があります。私も一般質問でLGBTについて差別や偏見をなくしていくようにと、取り上げたことがありました。自分自身にその意識がなくても差別をしていることもあり得ます。つい差別的な表現を口にしてしまったことはありませんか? 今回の講演会のテーマにあるように、「差別は見ようとしなければ見えない」のです。意識をして、注視していなければ見過ごしたり見逃したりして、差別を受けている人の苦悩には気づきもせず、「差別なんて自分の周りにはないよね」なんてことを言い、毎日を送ってしまうことだってあります。学校では「人権教育」として子どもたちにしっかりと指導をしています。学校での指導により、子どもたちは素直に人権侵害についての目を養っているのですが、大人がつい、人権侵害のような場面に出くわした時に、気づかなかったり、人権侵害をしている側の立場に立ってしまうと、子どもたちはどうしていいのかわからなくなってしまいます。正しい成長がストップしかねませんので、我々大人がまずはしっかりとした人権意識をもち、子どもたちに範を示していけるようにしたいものです。今日の講演会を企画運営してくださった方々、講師の神谷先生、ありがとうございました。
夜19:00からは西山ふるさと館で開かれた、桜井さんの個人演説会に行きました。西山は5年間、中学の教師として勤めさせていただいた地であり、自然が多く、地域行事もたくさんあり、地域の方は大変温かく、すべてにおいて素晴らしい地域です。今日も大勢の方々からお集まりいただきました。ありがとうございました。ただその中で、何の予備知識がなくて応援演説を聞いていると、さも桜井さんは原発推進していると受け取られてしまいかねないことがありましたが、あくまで桜井さんは「原発に対しては慎重派」なのです。決して再稼働を推進している人ではありませんのでご理解いただきたいと思います。だからこそ、原発は争点にはならない、ということなのです。選挙戦も残り2日間です。最後まで精一杯頑張りましょう。よろしくお願いします。