会派県外研修2日目
今日は舞鶴市に移動し、「地方創生時代の政策と議会の在り方を学ぶ」をテーマにした地方議会研修会に参加しました。地方議会研修会では、地方自治の善政競争を目指し、毎年「マニフェスト大賞」を開催しています。そこは、ローカル・マニフェスト推進地方議員連盟と早稲田大学マニフェスト研究所が主催共催しているところです。昨年のグランプリ受賞が舞鶴市でしたので、当地での開催になりました。基調講演としての北川正恭早稲田大学名誉教授の講演とグランプリ受賞特別講演として多々見良三舞鶴市長の講演で印象に残っていることを以下に記します。

<北川名誉教授> 「地域から日本を変える」
○民主主義には時間がかかる。
○自らが自己決定し自己責任を負うことが地方創生。
○ローカルでは政治課題がはっきりしている。
○民意を代表するのは議会。役所でも執行部でもない。
○首長など執行部は法令で守られている(縛られている)から改革をすることは難しい。今までの継続で地方政治がいいわけではない。地域を変えるのは議会。地方から日本を変える。
○地方自治もファクト、エビデンスに基づいてやらないと変わらない。義理人情ではない。
○議員定数を減らす、議員報酬を減らす、政務活動費を減らすことが今までは善とされていた。しかし、こんなことは改革ではない。この逆をいかないと地方は元気にならないのではないか。
○地方で決定し責任を負わなければならないのに、首長だけに任せておけない。議会は対等な関係でなければならない。
○議員としてはしっかりやっていたとしても、議会としては何もしていない(しているように見えない)から、議会不要論が出る。
○議会が頑張ることが地方創生のキモ。
○議会報告会という名称ではなく、「意見交換会」や「市民と語る会」などに変える。そこでの進行もコーディネータとして一般の人からやってもらう方がいい。
○町内会のシステムやよさを学校では教えないから子どもは町内に尽くそうという気持ちになれないのではないか。

<多々見良三舞鶴市長> 「地方創生と地域医療改革の実践」
○リーダーは夢を語る。
○選択と集中、分担と連携による医療再生。
○今までは市外からの患者も多く総合病院として成り立ってきたが、市外の病院整備が進むにあたり患者が減ったため、多くあった総合病院を再編した。
○各総合病院を専門病院として生き残らせる方法を取った。
○舞鶴市には火力発電所があり、原発も近い。
○まち・ひと・しごと創生総合戦略を平成27年5月に策定した。全国7番目の早さだった。「交流人口300万人、経済人口10万人」とし舞鶴、を掲げた。(舞鶴の人口はおよそ8万4000人)
○周辺5市2町で広域連携し、30万人都市と同じような取り組みを考えていく。
○切れ目ない質の高い教育の充実、教育環境づくりを行う。特に乳幼児教育に力を入れ、乳幼児教育ビジョンを作成した。
○若者には「志をもって働く」ことを説いている。
○地方創生には、「地域の強みを理解し活かすこと」「自分たちのまちに誇りを持つこと」が重要。
講演会の後、大津市議会局の清水次長から、「未来を語る議会であるために」というテーマのもと、ミッションロードマップについてのお話がありました。ミッションロードマップとは、「議会基本条例に定める基本理念を具現化するため、今議員任期における議会版の実行計画」のことです。柏崎市でも議会基本条例をもとに議員、議会がそれぞれ活動を行っていますが、4年間を見通した目標を明確にすることで、それぞれの活動も方向を誤らずに取り組めます。今日のミッションロードマップの発表が議員からではなく、議会局(議会事務局とは言わないようです)次長からのものであったことに驚きがありました。議会局は「議会と住民をつなぐもの」という考えのもとで、よりよき議会を議会局と共につくっていこうとする大津市は素晴らしいとも思いました。
全国から参加した多くの議員の皆さんから刺激をもらいました。ありがとうございました。