会派県外視察1日目
今回の会派県外視察は高崎市→みなかみ町→東京おもちゃ美術館、へ行きます。
今日は高崎市とみなかみ町の視察でした。以下の内容でした。
「高崎市」
○介護SOSサービス
・平成28年4月からサービス開始。
・市内在住の65歳以上の方なら要支援や要介護の指定に関係なく、24時間電話1本でいつでも利用可能。事前登録は必要なし。
・訪問サービスは1回250円、原則月5回まで。宿泊サービスは1泊2000~3000円、原則月3回まで、2連泊まで。
・提供できないサービスがいくつかある。例えば、緊急性のないもの、本人の支援でないもの、医療や看護行為など。
・昨年度訪問サービスは年間531件、宿泊サービスは44件の利用があった。
・市長からのトップダウンとして介護離職を何とかしなければならないと、始まった。
・始まった間もないサービスでもあり、市民への周知を徹底していきたい、とのこと。
・今年度は6700万円ほどの予算を計上している。(高崎市の一般会計は1600億円)
○空き家緊急総合対策
・全市を詳細に調査したわけではないが、概算として市内には17万8千戸があり、そのうち空き家は9千戸ほどあると思われる。空き家率は14.8%。
・平成26年度から制度として開始。
・所管は建築住宅課で窓口を一本化している。
・空き家やにしないようにしていこう、空き家を上手に管理していこうとい方向で、所有者に対して手厚く補助していく制度である。
・「空き家のまま管理したい」「老朽化した空き家を解体したい」「空き家を活用したい」「空き家を事務所・店舗として活用したい」として制度が8つある。特に解体費用の一部を助成する制度として、解体費用の5分の4、上限100万円の補助、の制度の利用が多い(28年度は132件)。
・制度の利用者はどこに住んでいてもいいが、条件として解体などは市内業者でなければならない。
・緊急…としているため、いつまでも続いていく制度ではない。
・特定空き家の代執行の考えは今のところない。
・今年度は1億5千万円の予算を計上している。
介護にしても空き家にしても柏崎市にとっては喫緊の課題の一つだと思います。
介護人材の確保では、海外からの研修生や学生の受け入れを考えていたり、このSOSサービスを行う上で24時間対応できる人材や施設の確保を整えています。空き家対策では、空き家の持ち主にかなり手厚い支援をしていくことで空き家を増やさないという方向で制度を組み立てています。このように柏崎としても学ぶところは多いと思いました。
「みなかみ町」
○ユネスコエコパークとまちづくり
・6月14日にパリで認定式を行い、登録された。日本では9か所目。世界では120か国、672か所登録されている。世界自然遺産とは異なる。
・ユネスコエコパークは日本独自の呼び方であり、世界ではBR(Biosphere Reserces)といわれている。
・登録されるには「核心地域」「緩衝地域」「移行地域」の3つの機能が備えられている地域が必要。生態系の保全と持続可能は利活用の調和(自然と人間社会の共生)である。
・みなかみ町として登録された地域は90%森林で、7つのダム、14の発電所がある。
・学校での環境学習を強化していくために、指導用の冊子を作った。
・教育旅行として他の地域から児童が民泊しての学習活動が行えるような環境を整備している。
・「木育」を一つの柱として推進していく。
・ウッドスタート宣言を平成28年にし、産まれた赤ちゃんに木製のおもちゃを贈っている。
ユネスコエコパークに登録されただけでまちに活気が出る、というものではなく、それをきっかけにしていろいろなものやことをブランド化していくことが大切だと、町の職員を中心に気合が入っている感じを受けました。みなかみ町は2つのまちと1つの村が合併してできた町で、面積が780平方キロメートルと大変広いまちです。利根川の源の地としても関東の重要な拠点であることも売り込める地であると思います。この登録を機に、また明日訪れる東京おもちゃ美術館との連携からも、木育の全国の拠点としてもさらに発展していくと思われます。
今日訪問させていただいた、高崎市の皆様、みなかみ町の皆様、ありがとうございました。