会派県外視察2日目
今日は東京おもちゃ美術館への視察でした。
今回の視察のテーマの一つは「木」です。昨日のみなかみ町でのユネスコエコパーク登録からの「木育」は、今日の東京おもちゃ美術館との連携から全国へと発信していくことになると思います。
人が人として育っていく過程において、自然の素材である「木」は必要不可欠だと誰もが認めるところだと思います。柏崎に住んでいてもそれは当然なことですが、身近にありすぎることによってその当たり前やありがたさに興味関心が向かわないのかもしれません。今では、木ではなく人工物の方にありがたみを感じ、小さな子どもへもその人工物を与え、時にはその人工物に子守を任せてしまうようになってしまっているような感じがあります。具体的には、テレビやゲームを与えているだけで子育てをしている気になっている親。子どもと一緒に活動をすることがない親。子どもと手をつないでいたとしてももう一つの手にはスマホを握りしめその画面を見ている親。親が自分の余暇時間を第一に考えて子どものことは二の次の親。子育てには積極的に関わろうとしない割に自分の子どもに何かあるとすぐ周りの責任にする親。…愚痴になり変な話になってしまいました。
「東京おもちゃ美術館」
○ウッドスタート宣言、木育
・東京都の廃校を利用。年間14万人以上の来場がある。開館した当初は就学前や小学校の子どもをターゲットにしたことを考えていたが、入場者が伸びなかった。赤ちゃんや2歳児までが遊べる部屋を設けたところ入場者が増えた。
・ウッドスタートとは、地域材を活用した子育て・子育ち環境を整備し、子どもをはじめとするすべての人たちが、木の温もりを感じながら、楽しく豊かに暮らすことができるようにしていく取り組み。この取り組みを行うことで、全国各地の森林資源を活用して地方創生に結びつけること、様々な企業が参画することで環境保全に結びつけていくこと、子育て支援の一環として暮らしを豊かにしていくこと、この3つを目指している。つまり、木育を始めると、子育て支援、環境保全、地域創生に効果があるということ。
・木育かきくけこ。「か」環境を守る、「き」木の文化を伝える、「く」暮らしに木を取り入れる、「け」経済を活性化させる、「こ」子どもの心を豊かにする。
・林野庁から「木づかい事例」として注目される。
・現在、ウッドスタート宣言をしているのは全国で32市町村。新潟県内ではまだない。糸魚川市が検討している。ウッドスタート宣言をする企業も出始めた。
・木育キャラバンは、移動型のおもちゃ美術館。全国40か所以上をめぐって木育の輪を広げている。4トントラック1台分のおもちゃをもって移動する。金曜日の午後から準備し土日の開催でおよそ120万円。それ以外に会場費や広報、現地の人件費などが必要。どこで行っても日に1000人以上の来場者が出る。
柏崎でもこのウッドスタート宣言をしてほしいと思うのですが、まだ盛り上がりが十分とはいえないと思います。そこで、この木育キャラバンを呼んで、木育への盛り上がりがどうであるのかを実感してほしいと思います。せっかくの柏崎の森林資源をもっと活用できればいいのですが…。それはそうと、前半で愚痴っぽく書いたことです。この東京美術館で幼児が遊べる部屋をつくったとありましたが、そこを利用した家族で、スマホをもって別の用を足している親が一人もいなかったのです。子どもと一緒に木のおもちゃで遊んでいたのです。木のおもちゃってすごい力があるのではないかと感じました。このことだけではなく、東京おもちゃ美術館を通して、私の木のおもちゃに対する認識が改まりました。このアナログは魅力的です。
東京おもちゃ美術館の皆様、ありがとうございました。