議員全員協議会
今日は東京電力から市議会へ「柏崎刈羽原子力発電所6・7号機安全対策への取り組みと原子炉設置変更許可申請における審査の結果」についての説明がありました。昨年12月27日に原子力規制委員会による適合性審査で合格したことを受け、今後のスケジュールなどを含めて、安全対策の取り組みやさらなる信頼性向上の取り組みについての話でした。

東京電力としては柏崎刈羽原子力発電所を稼働させたいと考えているのは当然のことですが、新潟県の米山知事が言うところの3つの検証が終わるまでは県としては稼働の可否の判断さえしないということですから、再稼働までの時間は短くないように思います。
その県の検証を踏まえて持田議員から「東電としては県の3つの検証が終わるまでは再稼働の動きは進めないということか」という質問がされましたが、東電側からは「はい」という言葉は出ませんでした。代わりにというわけではないでしょうが、「県の3つの検証に全力で協力や対応をしていく」とは話しました。検証に協力するが、それと再稼働に向けての準備は並行して行っていく、ということだと思います。
今日の質疑の中には先日の白根山の噴火を踏まえて、火山の噴火についての安全性や危機管理についての話題がありました。柏崎刈羽原発では半径110km以内の火山33について噴火の想定を考えているとのことでした。白根山は90km、妙高山は74kmくらいのところにあります。それらの火山が噴火した時の火山灰の影響で電源の喪失などが考えられるのです。これまでは津波や地震などの自然災害を想定した安全対策が話題になっていましたが、これからは火山の噴火もそれに加えていく必要がありそうです。
前から話しているように私は再稼働を絶対に認めないという立場ではありません。ただ、高浜原発の視察に行った時に町議の方が話されたように、原発の再稼働を住民が認めるかどうかの最終的判断は、住民と電力会社との信頼関係だと思っています。もちろん安全性の確保はすべての前提ですが。
何をもって住民と電力会社の信頼関係を測るかについては、明確な数値があるわけではありませんので、どこまでくれば信頼関係が築けたかを判断するかは難しいところです。しかし、それは何となくではありますが、まちの雰囲気で分かるような感じがします。なぜなら、今まで視察として伊方町と高浜町を見てきましたが(両方とも原発は再稼働しました)、役場の職員をはじめ何人かの地域の方々の話を聞くと、原発については概ね前向きな表現を使っていました。つまり住民と電力会社との信頼関係はそれなりに築けていたと感じたのです。柏崎はどうでしょうか・・・。
それでは信頼関係を築くためには何が必要なのか、と問われてもそれは「something」としか言いようがないのも現実だと思います。どれだけ安全対策を講じても、安全だということをPRしても、職員が住民全戸を訪問して話を聞いたとしても、それが信頼関係に直結するのかというと疑問を感じます。
東京電力にお勤めの方一人一人は大変素晴らしく、職務に専念しているように思います。ですからなおさら、一人一人の社員の頑張りが実るように、企業全体としての信頼関係構築に向けて、「なにか」を見つけて取り組んでほしいと思います。