総務常任委員会県外視察1日目
今日から総務常任委員会としての県外視察を3日間の日程で行います。今年は草津市、かほく市、羽咋市、南砺市に視察に行きます。シティセールス、定住促進の取組について学んできます。今日は雨にもあたらず一日過ごせましたが、全国的には大きな被害が出ているところもあり、台風の動きが心配です。
今日は滋賀県草津市役所で「シティセールス」「未来研究所」の取り組みを学びました。
草津市は、人口13万5000人、面積48平方キロメートルです。琵琶湖に面している市域です。立命館大学があり、そこには1万5000人の学生が通っています。以下は説明の概要抜粋です。
○住みよさのランキングでは昨年まで5年連続西日本で1位、今年は3位。上位にランキングされている要因は、大型店舗がある、駅前開発をしている、都市圏へのアクセスがいい、公園整備に力を入れている、などと考えている。
○子育てサークルが活発であり、その理由としては、サークル活動に補助をしている、ぽかぽかタウンというアプリを開発した、ミナクサ広場など子育ての拠点がある、などと考えている。
○草津市シティセールス戦略基本プランを策定した。この基本プラン策定の背景は「成長型社会」から「成熟型社会」へ、人口減少を見据えたまちの活性化が重要になる、としている。前期取り組み期間が平成25年から28年、後期取り組み期間が平成29年から32年。
○シティセールスの目的は「本市の魅力を持続的に高める『よい循環』を構築すること」であり、メインターゲットを「10代から30代の市民並びに近畿2府4県の住民及び通勤者」にしている。
○シティセールスで用いる都市イメージは「『出会い』があるまち・草津」。4つの柱立てとして「まちとの出会い(観光・自然・歴史)」「ひととの出会い(イベント・交流・連携)」「ものとの出会い(名物・ブランド化)」「くらしとの出会い(施策・利便性PR)」。
○この基本プランの推進に向けて、チーム「シビック・プライド草津」として、行政と民間が一体化して取り組んでいる。例えば、行政と民間の代表者で組織した「シティセールス推進懇話会」、「草津シティセールスファンクラブ」などを行っている。
○草津市の出生率は全国並みだが、子どもをもつ世帯の転入が多い。
○ふるさと納税を増やすために、ポータルサイトを3つに増やした。今までは「ふるさとチョイス」だけだったが、「さとふる」と「ふるさとぷらす」にも載せることによって寄付額が1.5倍くらいになった。(8000万円から今は1億2000万円くらい)
○シティセールスの実働隊は柏崎では市が負担金を出して民間の実行委員会が動いているが、草津市は市の職員が主になって取り組んでいる。
○未来研究所は平成22年に始まり、今まで24の調査研究を行ってきた。しかし、ここでは調査したものを事業化することが目的ではなく、情報として提供している。対外的ではなく、内部職員のための調査研究と捉えて活動しているが、市民等に対して報告会を年1回行っている。
○未来研究所の活動は「調査研究活動」と「人材育成活動」がある。調査研究活動として、コンサルティング機能」「シンクタンク機能」「データバンク機能」があり、人材育成活動として「プラットホーム機能」「トレーニング機能」がある。その中のプラットホーム機能としてアーバンデザインセンターがある。
○UDCBK(アーバン・デザイン・センター・びわこ・くさつ)として、南草津駅前の西友のビルの1階に集会スペースがある。そこは月80万円ほどの家賃がかかるし、職員が常駐し、すべてを含めて年間3000万円ほど市からの支出がある。
草津市と柏崎市のシティセールスの目的はやや異なっていますが、成長型ではなく人口減少を受け入れられる成熟型社会を目指していくことに変わりはないと思いました。ただ、現実的には人口減少を実感していない雰囲気であり、柏崎市とはかなりの温度差があるように思われました。また、住みよさランキングの上位にいることの要因を尋ねたときの第一声が、大型店舗がある、だったことにちょっとした違和感を抱いてしまいました。急に質問されたことで、正直な気持ちだったと思うのですが、市としての考えはどうなのか、だって、大型店舗がある自治体はたくさんあります、その中でも西日本1位だったということは別の要因があるのだと思うのです。もっと草津の素晴らしさを聞きたかった。
ふるさと納税は私個人としても関心があり、一般質問をしたこともありました。柏崎市はポータルサイト「ふるさとチョイス」1つにしか登録していません。それを草津市にように3つに増やすことでふるさと納税額が単純に増えるかと言えばそうではないかもしれませんが、これも一つのアイディアです。私の一般質問では「使途の指定」をお願いしたのですが、それとは別にポータルサイトについても検討することはいいのではないかと思いました。
未来研究所としてのプラットホーム機能のアーバンデザインセンターを見学させていただきました。柏崎でいうと「まちから」と同じようなコンセプトの会場です。1階で入り口がガラス張りということもあり、安心して立ち寄り、ミニ集会や会議、勉強をすることができます。スペースの奥の見えるところには市の職員が常駐していますので、何かの時にはアドバイスをしてくれるようです。
さらに、説明をしてくださった職員の方々がいずれも元気よく明るい表情で語ってくれたことにより、草津市の素晴らしさを感じることができました。どんなに立派な施策をしていても職員に元気が無かったらそれが実を結ぶことは難しいと思います。職員が元気だと、元気が移り、私たちも笑顔になってきます。柏崎市もきっとそうなのでしょうが、さらに元気を発信してほしいと思いました。
草津市の皆様、ありがとうございました。