中央コミセン勉強会(空家の適正管理)
今日は中央コミセン勉強会の4回目でした。テーマは「空家の適正管理」です。
柏崎市は平成29年3月に「空家等対策計画」を策定しました。それ以降、その計画に従って実態把握と適正管理を進めてきました。近年特に問題になっているものが、「特定空き家」です。この「特定空き家」とは、そのまま放置すれば著しく保安上危険、衛生上有害等の空き家、のことです。特定空家にしないためにはどうすればいいのか、特定空き家が近くにある場合はどうすればいいのか、が興味あるところです。
柏崎市では平成28年8月から12月にかけて空家実態調査を行い、その集計結果を公表しました。合計で1397件が空き家と認められました。それを4段階に分けています。
A(修繕がほぼ不要か小修繕により再利用可)・・848件
B(損傷が確認できるが危険性なし)・・・・・・403件
C(直ちに危険はないが損傷が激しい)・・・・・・93件
D(危険が切迫し緊急度が極めて高い)・・・・・・53件=特定空き家
実は特定空き家になっている家屋があっても所有者が確認でき、連絡が取れ、管理に責任をもっている場合は解決の方向が分かりやすいのですが、所有者が分かっていてもその家屋の管理を怠っていたり、所有者がはっきりせずあるいは連絡が取れずにいる場合が問題なのです。この2年の間に、あまりにも危険だったり、子どもたちの通学路に面していたりする特定空き家で、所有者が不明だったり管理を怠っていた2軒を市が行政代執行で解体しました。この費用は所有者に請求されます。
特定空き家とされても個人の所有物ですので、行政が安易に手を出すことはできません。周りに迷惑がかかった場合には所有者に連絡を取り、その処理をしてもらったりしています。その所有者が市外に転居した場合は連絡を取ることも難しいと思います。
だから、近所に迷惑をかけないためにも、所有者が特定空家にしないような管理というか、自覚が必要だと思うのです。でも、もし自分がその当事者だったらどうするのかを考えたとき、離れて暮らしていたらその家のことにはあまり興味をもたないかもしれません。難しい問題です。
空き家対策と民法・・・
・隣の竹木が境界を越えて伸びてきた場合、根は勝手に切ってもいいが枝を切ってはダメ。
・隣の家の窓ガラスが割れたがそこまでする義務はないか用心が悪いので代わりに修理しておいた。というような場合は修理代を隣人に請求することができる。いわゆる「おせっかい」は合法となるので、勝手にしても違法ではない。
・相続放棄者でも民法上は管理者の立場であるので、その家屋を管理しなければならない。(ただし、管理を強制することはできないというのが一般的な解釈)
空家に関しては「建築住宅課」が窓口になっていますので、その所有者が空き家バンクに登録したいと思っている場合、近所の方で迷惑を受けている場合などがありましたら、連絡してほしいと思います。
講師として説明してくださった建築住宅課の方、ありがとうございました。