個人研修4日目
昨日に引き続き研修の4日目でした。今日は、「立地適正化計画と地域公共交通網形成計画の整合」「地域公共交通による新しいコミュニティづくり」についての講座でした。以下は講座の抜粋と所感です。
立地適正化計画と地域公共交通網形成計画の整合
・平成26年8月に「立地適正化計画」を、平成26年11月には「地域公共交通網形成計画」を作成することを国は推進した。 ・コンパクトシティは誤解されていた。 ○これまでの生活拠点も含めた多極ネットワーク型 ×一極集中 ○集約により公共サービスが提供できる人口密度を維持 ×人口の増加 ○移住にインセンティブを付与して時間をかけて移転 ×強制的に移転 ・立地適正化計画はつくらなければならないものではないが、大きな役割としては「都市機能誘導区域」「移住誘導区域」の設定とそれをつなぐ「公共交通」を記すものである。 ・立地適正化計画のチェックポイントは ・都市合体へのマスタープランの上位計画との整合は取れているか ・公共交通との一体化はなされているか ・県の中での広域調整ができているか など ・地域公共交通網形成計画にチェックポイント ・まちづくり、観光振興等の地域戦略との一体性が確保されているか ・地域全体を見渡した総合的な公共交通ネットワークの形成であるか ・数値化した目標設定がなされているか など
・この立地適正化計画と地域公共交通網形成計画は柏崎市としてどう扱っているのかを確認し、チェックポイントに照らして検証していく必要を感じた。 ・公共交通についてはこれまでも総務常任委員会を中心に研究してきた経緯がある。その中ではそこの住んでいる人たちの足としての位置づけが主であったが、公共交通の定義からすると、観光客や来訪者の足としてどうあるべきかの視点も必要だということに気づいた。また、公共交通という言葉から自治体や事業者の義務的な取り組みと思われがちだが、国・県・市町村・事業者ともに努力事項でしかないので、住民の意思をどう実現できるかはみんなで考えていくことだと思った。 ・地域公共交通網形成計画は中津市のものを参考にするといいものができそうである。ここはコンサルが作成したものではなく、定住推進課の職員がつくっているので、現状分析の量が少なく、〇〇を検討するという文言も一切ない。柏崎市の計画も、〇〇します、というような文言になっているのかを確認したい。
地域公共交通による新しいコミュニティづくり
・地域公共交通はまちづくりの手段である、として、観光のような地域の魅力も資源になるし少子高齢化のような地域の課題も資源として考えていく。 ・具体的事例として、「福岡県北九州市」「愛知県瀬戸市」「高知県宿毛市」「奈良県」「江津健高知市」を取り上げた。 ・今までは「Last one mile交通」として基幹交通へ「つなぐ交通手段」を考えてきたが、これでは公共交通空白地域に居住する住民の利便性は向上したが居住しているコミュニティの衰退は止まらない。これからは「Witin one mileコミュニティ」としてコミュニティを「めぐる交通手段」を推進していくことで、新たな交通手段により新たな地域内のコミュニケーションに寄与しコミュニティが活性化する。
・柏崎市内を循環する公共バスはこれでいるところのWithin one mileということでなると思う。もっとも柏崎市以外へつなぐという考えを市内の公共バスはもっていないのかもしれない。 ・他の地域で使うコミュニティバスという言葉のイメージと柏崎市でいうところのコミュニティバスでは捉え方が違っているようなので、今回の研修の事例は活用しにくいと思う。しかし、公共バスだけでなく、移動手段として活用できるスクールバスにしてもタクシーにしても公共交通空白地域をいかにうめられるのかを考えていきたい。また、果たして公共バスの事業者へ毎年市から1億5千万円の補助金を出すことの必要性についても検討しなければならないと考える。
講師の井原雄人様、ありがとうございました。