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会派県外視察1日目(愛媛・伊方町)

昨日は東京に泊まり、朝から移動して、今日は徳島県伊方町の視察に来ました。ご存知の通り伊方町には四国電力の「伊方原発」があります。原発3号機が原子力規制庁の適合性審査に合格し、この8月15日から送電を開始し、9月3日から通常運転を始めることになります。この原発のことだけでなく、伊方町は「風力発電」も行っています。このように原発だけでなく、再生可能エネルギーへの開発にも力を入れているということで、柏崎にも参考になることが多いのではないかと、視察に来ました。まとめてみました。

<原発関係>

○平成17年に近隣の3つの町が合併して伊方町ができた。人口は約1万人、高齢化率43%、農業と漁業が中心。人口減少、過疎化が大きな課題。

○現在原発は1~3号機まであるが、今回再稼働したのは3号機、1号機は廃止が決まっている。

○過疎化を食い止めようとして原発の誘致を決めた。1号機は昭和52年9月、2号機は昭和57年9月、3号機は平成6年12月に運転を開始した。1号機は平成28年5月に廃止が決まった。2号機の今後は3号機が通常運転を始めてから検討する。

○現在原発構内には1500人ほどいる。点検時にはそれが2500人くらいになる。

○過疎化対策になるかと思い建設したが、建設時には少し増えたが、終わったら減り、思ったような人口増にはなっていない。

○電源立地法による町への交付金は約20億円で、町の年間予算の約20%にあたる。

○今回の原発再稼働は、議会の全会一致で認めた。

○町には55の自治区、55の自主防災組織がある。

○避難計画はある。原子力と自然災害とも、立てられている。原子力災害の避難計画の根本は、「放射能漏れの前」ということでの計画になっている。避難先も決めてあり、陸路を使っての避難は原発の横の道路を使用することになっている。放射能が漏れる前に全員避難するというスタンス。放射能漏れがあってからのことは、「被災対策」となるから避難計画とは切り離してある、とのこと。

○原発は佐多岬の付け根に位置している。原発より先には4700人ほど生活している。しかし今のところ屋内退避になったときに全員が入れる避難施設はない。今後国の予算で、三崎地域の屋内退避避難施設を作ることになっている。

○平成28年3月から4月に要配慮者以外の世帯4268世帯を町の職員がすべて訪問し、車の有無など避難に関しての調査を行った。

○被災時の要配慮者の名簿は作成してあり、消防団や自主防災組織には伝えてある。

○情報伝達方法は、「防災行政無線(スピーカーと各世帯に個別の受信機あり)」「CATV」「広報車」「消防団のデジタル防災行政無線」があり、双方向の発信受信機も消防団にある。

○原発が再稼働した現在でも放射能が漏れたときを想定した避難計画や電源が落ちたときの通信方法や対策などは完ぺきではない。

<風力発電関係>

○現在58基の風車がある。1基850kwから2000kwである。1年間で42000世帯の電力をまかなう量の発電量がある。

○6つの発電所があり、1か所を伊方町の町営で運営している。第3セクターで3か所、民営で2か所行っている。

○平成15年10月に最初の発電所がスタートし、平成22年3月に6つ目の発電所がスタートした。

○基本的に売電(四国電力に)しており、町営の風車2基では年間6000万円程度の収入がある。

○メリットは大きいが、課題もあり、町としては今後の増設は考えていない。

○風車から200~300mのところに民家があり、騒音問題がある。そのため現在は夜間の運転を控えている。それ以外にも、台風や落雷に対する課題もある。

○太陽光発電も試みたが、設置予定地の山に希少植物があるということで断念した。

○蓄電については進めていない。

町役場の担当の方にとっては答えずらい質問をしたり、柏崎と比べての発言があったりして申し訳ないと感じることもありましたが、真摯にお答えいただき、大変うれしく思います。伊方町の皆様、ありがとうございました。

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