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柏崎市教育センター研修「性教育講演会」

今日は柏崎市教育センター研修に「性教育講演会」に参加させていただきました。小中学校の養護教諭の先生方が多かったのですが、それ以外に特別支援学校や高校、大学の養護教諭、子育て支援センターの所長をはじめ保健師の方々なども参加し、受講者は50人を超えていました。講師に柏崎総合医療センターの産婦人科部長の小林ひろ子先生、テーマを「若年妊娠の現状と課題~望まない妊娠をなくすには~」として講演をしていただきました。以下印象に残ったことです。

○性は人間の尊厳にかかわること。

○平成25年の合計特殊出生率は1.43人。初婚平均年齢は男性30.9歳、女性29.3歳。平均初産年齢は30.4歳。

○若年妊娠はハイリスク。その理由は「身体的:骨盤が未発達のため、高齢出産と同等のリスクあり」、「経済的:自立しているケースが少ない、生活保護になる場合もある、里子に出す例も多い」、「社会的:結婚できない年齢での出産、学齢期での出産により、人生設計を変えなければならないこともある、育児放棄することもある」。

○柏崎市でも10代の出産数はここ最近毎年5人前後ある。当然望まない出産ばかりではない。

○全国では平成27年の調べで、15歳以下(結婚できない年齢)での出産数は195人、その中で15歳未満での出産数は39人であった。

○望まない妊娠を避けるためには必要な知識を教えるべきである。それが学校での性教育と考える。

○母体保護法により中絶できる期間は妊娠22週未満とされている。産婦人科医会では「初回妊娠の中絶はできるだけ避けるのが望ましい」としている。中絶としての子宮内掻爬(そうは)は11週まで、12~21週は市役所に死産届(戸籍には残らない)を出し、遺体を引き取る必要がある。

○10代の性行動としては「性非行」「性の強要」「性暴力」が心配される。

○「緊急避難ピル」の知識も必要。性交渉72時間以内に飲めば妊娠を75%防止する効果がある。レイプなどされたときの対処として有効。1万5千円くらいする。外来で処方してくれる。

○性の自己決定権は女性にもあるので、女性は受け身にならず、もっと知識を身に付ける必要がある。

○性教育は命の問題として大変重要なことなので、小中高の連携、学級担任と保健体育教師と養護教諭がチームを組んで行う取り組みが大切。

○特別支援の子どもたちへの性教育も重要。

小林先生の講演の後、グループワークとして話合いの時間がありました。「若年妊娠の予防的な支援はどうあったらよいか~学校でどんなことができるだろうか~」をテーマに行いました。この意見交換も大変に有意義でした。私も教員だった頃を思い出し発言をしました。この性教育はとかく養護教諭がメインに行えばいいのではないか、保健体育の授業の中で教えればいいのではないか、と考える人がいるものです。しかし、私の経験からも「学級担任」の関わりが重要であることを知ってほしいと思います。学級活動の中にも「性の指導」は位置づけられていますし、道徳の中にも「望ましい異性交際」の項目もあります。学級担任との関係が良好だと「教育相談」という教師と生徒との個人面談の中でもこのような話題も出しやすくなると思います。養護教諭が一人で抱え込むものではありませんので、管理職の指導のもと、学校全体の取り組みとしてぜひ行ってほしいと思います。また、この講演の中にも「LGBT」への配慮の必要性も挙げられていました。このような性同一性障害をもっている子どももいることも忘れてはいけません。この研修も急がれます。小林先生、ありがとうございました。

夜は「中央コミセン」の忘年会がありました。泊を伴っての会でしたので、ゆっくりと情報交換ができました。その中でも、「地元のことばかり考え、優先するのではなく、柏崎市全体のことを考えて提案したり当局と話し合ってほしい」というお話がありました。地元の議員なのだから地元のことをもっと優先して考えてほしい、支援しているのだからその団体のことを優先してほしい、と言っているようでは柏崎市全体の発展もないということだと思います。あくまで柏崎市の代表としての議員なのだから、時には地元や支援団体にとって不利益な決定を認めることもありますが、それは全体のことを考えると仕方のないことだ、ということを分かってくださっている方々ばかりでした。これからも柏崎市全体のことを考える中で、情報として必要なことを中央地区から教えてもらうとともに、それ以外の地域の状況もしっかり調べ、提案等を行うことを継続していきたいと思います。

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