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原発立地地域で考えるシンポジウム

午後から原発立地地域で考えるシンポジウムとして「原子力の廃棄物と青森県六ケ所村の関わり」をテーマとした講演とパネルディスカッションが行われました。

今日の講師の六ヶ所村の日本原燃株式会社に勤務している相澤文雄さんには、今年1月に会派で六ケ所村の原子燃料サイクル施設を見学させていただいた縁もあり、私にとっては高校の同級生という関係もあり、当然のことながら原子燃料サイクルについての勉強も深めたいため、ぜひ今日は参加したいと思っていました。

日本原燃は原子力発電所ではなく、全国の原子力発電所で使用された使用済核燃料を再利用するためにウランやプルトニウムを取り出す再処理工場があります。また、処理をしたものを貯蔵しておく施設もあります。発電はしていなくても危険な使用済燃料を集め、再処理をする工場ですから原子力発電所と同じように考える必要があると思います。

今日のシンポジウムで講師の相澤さんやパネリストの方々が一番強調していたのは、「信頼関係」でした。万が一事故が発生すれば近隣の地区が物凄い被害を受け、人命の危険まで考えられる施設ですから、その事業者と住民との信頼関係がなければ、何の話にもなりません。だからそれが第一だというのだと言うのです。今日の会で、事業者代表の相澤さんと地元から来られたパネリストの方々との信頼関係は深いと感じましたし、この関係はそのまま事業所と地域全体との信頼関係の深さにつながっているのではないかと感じました。柏崎の東京電力の原子力発電所の事業者に聞いてほしかったことです。

その信頼関係を築くことについて、青森市にあった日本原燃の本社を六ケ所村に移したことも地元にとっては信頼を深める要因になっているという話も出ました。

また、それとは関係ありませんが、こんな話も出ました。

○日本原燃の再処理工場は放射能に関して危険な施設ではあるが、原子力発電所と異なり、PAZの範囲指定はされていなく、UPZの範囲が5kmとなっている。この範囲については今年決まったことである。

○この再処理工場の近くには東通原子力発電所がある。しかし、UPZの範囲は重なってはいない。

日本にとってのエネルギーの重要さは他の国と比べてもその原料の輸入状況を見ても簡単に何がいいのかを言えるものではないと考えます。もちろん安全であることが大前提ではあります。今日の会でも何度となく話に出ていたことですが、「原子力に関しては、いい・悪い、イエス・ノー、0・100、などとはっきりと2つに分けられるものではない。分けて考えるものでもない」ということが印象に残っています。初めからどちらかに決めていると話合いにもなりませんし、政治としての落としどころが見出せなくなると思うのです。これからもいろいろな立場の方々の話を聞き、自ら勉強をしていきたいと思います。

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