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総務常任委員会県外視察2日目

今日は神奈川県秦野市で「公共施設再配置」について視察、説明を受けました。この秦野市は全国から数多くの視察団が訪れたり、この公共施設再配置についての担当者が年間何十回も講演したりしており、公共施設の再配置については最先端を走っている自治体です。

公共施設は柏崎市でも現在ある施設をすべてこれからも維持していくことは困難としており、20%以上の削減を検討しています。しかし、今日の説明をでは、もっと詳細な数値を指標にして考察してあり、35%から50%もの削減を検討すべきではないかというものでした。今は人口減少が始まっているものの、そんな危機的な感じを市民はもっていないかもしれませんが、徐々に人口減を感じるというものではなく、一気に生活に襲いかかると言われています。その時にどうすればいいのか、を考えることになっては遅すぎるのです。今からでも遅いくらいかもしれませんので、早急に具体的な取り組みを考え、苦しみや痛みは感じるでしょうが、将来に負の資産を残さないためにも進めなければならないと思います。以下は説明等で印象に残っとことの抜粋です。

・公共施設は「ハコモノ系(学校・庁舎など)」「インフラ系(道路・上下水道など)」「プラント系(ごみ・汚水処理場など)」に分けられる。過去一時期に集中的に整備されてきたから、一斉に更新する時期が来る。

・昭和50年代の10年間で、現在の施設のおよそ50%をつくってきた。→平成30年にはその4分の3において老朽化対策が必要になる。

・急激に増えた「人」と「建物」は、同時に歳をとり、同時に多くの予算を必要とするようになる。

・自分たちの便利さや豊かさだけを求めて結論を先送りすることは、次世代に大きな負担を押し付けることになる。→現在の公共施設の総量を維持し続けることは不可能。

・道路や橋のインフラ更新はハコモノの維持更新よりも根深いものがある。

・1歳から保育園に入り中学卒業するまでには一人およそ1200万円の税金がかかっている。

・行政に都合の悪い情報も、利用者に都合が悪い情報も、包み隠さずすべてを見せる政策にはエビデンスが必要。

・秦野市では文化継承を考え、学校の統廃合は行わず、昔ながらの学校区でやっていく。2500人の地区でも学校は残す。

・秦野市は市役所の敷地内に独立したコンビニを立てた。そこでは24時間365日、住民票の発行や図書館の図書の返却ができる。

・「もんだ族・なんだ族(○○とはそういうもんだ、ここは○○なんだ、と主張)」、「べきだ族(○○すべきだ、と主張)」、「けど族(そういうもんだけど…と言う)」がいる。

今日の話を聞いたり、最近読んだ本に夕張市のことが書かれていたことを思う返すと、今は大きく損傷がない道路や側溝でも補修を行っている柏崎市ですが、そのうち本当に危険な状況になるまでは補修もできなくなるのではないか、という危機感をもちました。

この公共施設の床面積を減らしていこうとする動きには市民の皆様も総論は賛成だと思います、しかし、その減らしていく施設が地元の施設だとすると反対になってしまうことがあります。総論は賛成でも各論になると反対になるということかもしれません。それは仕方がないことかもしれませんが、柏崎市全体を俯瞰する視点に立って、時には痛みを飲み込まなければならないのかもしれません。何かいい考え、方法はないものか、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

秦野市の皆様、ありがとうございました。

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