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会派視察1日目

今日は会派視察として県内の村上市と新発田市に訪れました。政務活動費を使った活動ではいろいろな団体が催す研修会(主に県外)への参加や県外の先進地への視察が一般的ですが、私たちの会派は県内でも柏崎市が学べる取り組みを行っている自治体が少なくないので、そこに訪れることにしました。今回の視察では村上市に「歴史資源を活用したまちづくり」を、新発田市に「食の循環によるまちづくり」を、新潟市に「地域新電力会社」についてを学びに行くことにしました。

今日は1日目として村上市と新発田市でした。

村上市「歴史資源を活用したまちづくり」

村上市は「鮭と酒のまち」ということで、 昔の街並みを整えた通りにある家の軒先には鮭をつるしてあり、風情を醸し出していました。この昔づくりの家をそろえた街並みを計画的に整えていこうと村上市はしているのです。それが、「村上市歴史風致維持向上計画」です。以下、説明の抜粋です。

・2016年度から10年間の期間で「村上市歴史風致維持向上計画」を策定。 ・歴史まちづくりの課題と解決策(基本方針)は、①財産の喪失→歴史的建造物の保存・活用、②風情・情緒の減少→歴史的町並み環境の保全・形成、③歴史的な活動の衰退→後継者や担い手の育成・確保と地域力の強化。 ・歴史的町並みを整えるとして建造物外観修景事業に取り組み、工事費の3分の1だけを所有者が負担して改修できるような国や市から補助金を交付している。 ・道路美装化事業や無電柱化事業に国費交付率2分の1の交付金を使っている。 ・歴史まちづくりの効果、①観光客の増加による中心市街地の活性化、②空き家店舗の活用、③町並み環境の向上による居住人口の増加など。 ・この計画自体は2025年までになっているが、昔ながらの家並みを整えていくことは20年30年かかると言われているため、補助金の交付など国との交渉を綿密に行って市の事業としても継続していく。 ・これらの事業は行政主体というよりまちづくり団体主体で取り組まれ、支えられている。まちづくり団体は10以上あり、市民等からの寄付により活動が成り立っている。

以下は所感です。

何事も行政が主体になって行っても住民がついて来なければ絵に描いた餅になってしまうものです。村上市はあくまでも「まちづくり団体」が主体になって行い、行政がお手伝いしていくような取り組みを継続してきたことで今に至っています。「がっかり観光地」になっているという自覚も担当課は持っているので、さらに改善をしていけると思います。

歴史的なモノやコトの価値を市民に伝えそれを継承していくことや景観の維持により暮らしに安らぎと観光としての価値を生み出すことは行政と市民が共通に持つべき意識であり、協働すべき活動だと考えます。しかし、こういうことは心にゆとりがなければ取り組めないことでもあります。自分を含め行政関係者と市民それぞれに求めていく必要を感じました。

新発田市「食の循環によるまちづくり」

新発田市は人口も面積も柏崎市をひと回り大きくした自治体です。住民の心の核になっているのはやはり新発田城だと思います。柏崎では米山や八国山といったものかもしれません。基幹産業は農業ということで、10年前から「食」を中心に扱った取り組みを行っています。以下、説明の抜粋です。

・「食の循環によるまちづくり推進計画」を平成21年から始めた。現在2期目。

・食の循環とは、食事→残差処理→肥料づくり・土づくり→栽培・収穫→加工→販売・購入→調理→食事…という循環で、一連の過程として連鎖していること。

・計画策定のポイントは、「食の循環の実践活動の支援」「農作物のイメージ向上とブランド化」「ライフステージに応じた望ましい食習慣の確立・定着」「食とみどりの新発田っ子プランの推進」「もったいない意識の向上と食品ロス削減」「食を観光ツールとした情報発信と誘客の促進」。

・取組の方向性として、①産業の発展…食の循環で生み出された農作物および農産加工品の生産と販路の拡大、②健康および生きがいの増進…食の循環を中心とした食育の推進と健康づくりと生きがいのある生活の実践、③教育及び継承…豊かな食生活の形成と食文化の継承、④環境の保全…食の循環を意識したごみの減量化と分別の徹底、良質な土づくり、⑤観光および交流…食の循環のまち新発田の情報発信と交流促進。

・食とみどりの新発田っ子プランとして学校での食育と家庭での食に関する活動を一体化した取り組みを行っている。保育園の年長でご飯を炊けるように、小学6年生でお弁当を作れるように、中学3年生でのっぺいなどの郷土料理を作れるようにしている。

以下は所感です。

新発田市は平成21年度から持続可能なまちづくりとして食の循環を推進しています。農業関係者による農作物のブランド化や6次産業化による加工品の開発だけでなく、学校と家庭を巻きこんだ「食とみどりの新発田っ子プラン」の取り組みや食品ロス削減の周知活動、「食」を観光ツールとした誘客の促進など様々な切り口で「食の循環によるまちづくり」を追求しています。

柏崎市も農作物のブランド化による農家の収益向上もさることながら、毎日の食生活における柏崎産の食材利用を広く市民に啓発していくことや、特に子どもたちへは生ごみのたい肥化などの見える化による循環の意識づけをさらに行えると、新発田市と同様に食の循環によるまちづくりの実現も進められると考えます。

対応してくださった村上市、新発田市の皆様、ありがとうございました。

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