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えんま市清掃 AI時代を生き抜く子どもの育て方


第一中学校生徒会が主催して行っている「えんま市清掃」です。例年は17日の朝、第一中学校の生徒全員と地域の方でやっていましたが、今年は15日と16日の2日間に分かれて行うようです。生徒は半数ずつ参加するとのことでした。それは、18日から中学校の部活動の上越大会が始まるということもあり、前日の朝の清掃活動は行わずにしようということも理由になったらしいです。

それはそうと、まだ露店が立ち並ぶ中での清掃活動は初めてでした。昨日の様子と今朝の様子を写真に撮りました。昨日えんま市に繰り出した人たちの中で、楽しさあふれる後の片付けのことまで思いを寄せている人は果たしてどれだけいるでしょうか。会場をきれいにしてくれる方々がいるからこそ、参加者は楽しい気持ちでいられるのですよね。

朝6時に集合しての活動でしたがすでに大量のゴミは撤去されていました。それでもかなりの量のゴミを集めました。私の印象としては「たばこの吸い殻」の多さ、です。喫煙場所を設置しているわけではないので仕方がないのかもしれませんが、喫煙する方は自分で携帯灰皿を用意することはマナーなのではないでしょうか。

今朝の活動に参加した皆さん、お疲れ様でした。明日の朝も清掃活動を行いますが、天気が心配です。

午後からは上越で、AI時代を生き抜く子どもの育て方」をテーマに、藤原和博元和田中学校校長からの講演を聴きました。藤原先生は民間人としては初めて東京の公立中学校の校長を務め、「よのな科」といういわゆる総合学習を初めて取り入れたことで知られている方です。教育関係者にとってはカリスマ的な方です。私は初めて講演を聴きましたが、軽快は話し方と今の教育情勢にはまった話題で引き込まれました。ただ講演を聴くだけではなく、近くにいた数人で集まって意見交換をする時間もありました。それは学校の教室で子どもたちを相手に行えることでもあったので、参加者も気持ちを入れて話し合っていました。

以下は印象に残っていることです。

・これからの10年、最大の社会変化は何か。全世界で起こることは、AIやロボットとの共生。今の大人は鉄とコンクリートによって社会が発展してきた時代を生きてきた人だから、価値観自体を変えていかないとついていけない。

・これからの時代でも無くなりにくい仕事を考えたとき、それは本来人間がするべき仕事だけになっていくのではないか。子どもたちに仕事に就く動機づけをするとき、将来無くなってしまう仕事を動機づけてしまうことになると、その子の将来が明るいモノとは言えなくなる。例えば、電車の運転手になりたいから鉄道関係の仕事に就きたい、と考えている子どもをそのまま後押しをしても、その子が就職するときには電車の運転手の仕事は無くなっていることもある。将来無くなるかもしれない仕事を考え、意見交換することも学校の勉強としては成り立つ。

・これからの「学力」は3つのカテゴリーに分類して考えられる。「基礎的人間力」と「情報処理力」と「情報編集力」。今までは「情報処理力」としての知識技能を優先的に習得させ、それをテストによって測り、優劣をつけてきた。これからはこの処理力として身に付けたものを使った「情報編集力」こそが重要視される世の中になる。編集力は思考力判断力表現力として培われる。

・情報処理力がなければ情報編集力も高まらない。知識が無ければ知恵も生まれないものである。小学校までは処理力:編集力=9:1くらいの割合で勉強していってもいいが、徐々に編集力を高める勉強に移していかなければならない。

・この情報処理力と情報編集力のバランスがいい人こそが、頭のいい人ということになる。

・情報処理力は頭の回転の速さであり、正解を導く力である。高めるためには、勉強やそろばん、速読が有効。

・情報編集力は頭の柔らかさであり、納得解、納得できる仮説を導く力である。何が正解なのかわからない問題についてみんなを納得させられる答えを導く力である。高めるためには、遊び、事件が起きたときにそれによって何が起こるかを話し合うことが有効。ブレストやディベートが有効。

・自分の世界観を自己編集しないと情報編集力は身に付かない。

講演会中に近くの人と行ったブレストでは、「世の中にある白い商品をできるだけ挙げよ」「その商品を黒くすることで売り上げが伸びそうなものを挙げよ」「駅の中に限定して、改札を入ってからの仕事の中で無くなりそうな仕事を探せ」「これからの世の中で無くなる仕事と無くならない仕事の境界線はないか」などをテーマにしていました。わずか90秒間のブレストでしたので慣れるまではほとんど声も出せませんでしたが、このブレストによって個人の1つの脳が話し合った複数の人の脳と一体化して新しい脳になっていき、1秒前までは思いつかなかったようなことを見つけることができるようになる、とのことでした。大変興味深い体験でもありました。

藤原先生、ありがとうございました。

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